【新唐人2016年10月02日】
人民元は10月1日、国際通貨基金(IMF)の特別引出権(SDR)構成通貨に正式に加入し、世界で5番目の国際準備資産となっており、SDRの通貨バスケットにおける比重が10・92%となりました。
中国の政府系メディアは、人民元のSDR入りを「人民元国際化へ一歩前進した」と有頂天で報じていますが、アメリカの経済専門家は、SDRに加入したということは中国が国際社会に対してより多くの責任を負うということであり、独りよがりな貨幣政策を行うことはできないと警告しています。
元ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)世界経済・金融問題研究主任、Rory MacFarquhar氏:「今後、中国は世界に対する責任を果たすため、他国を犠牲にし自分だけが得をするような身勝手な経済政策を採ってはならず、世界経済を利する政策を採らなくてはなりません。」
通貨バスケットへの加入は、人民元の交換率を自由に上げ下げできることを意味するのではなく、今後、市場によって人民元の交換率が変動するよう、国際社会はさらに厳しく求めてゆくことになると専門家は述べています。
前ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)世界経済・金融問題研究主任、Rory MacFarquhar氏:「人民元が変動為替相場制になれば、中国人民銀行は国内経済をコントロールしやすくなるでしょう。そうすれば為替相場の安定よりも、インフレや信用貸付をコントロールすることに注力することになります。これは大変重要なことです。」
人民元のSDR入りによって、短期間のうちに国際市場の人民元に対する需要が増し、人民元が上昇して内需経済へ移行するものの、長期的に見れば、中国政府は経済改革をさらに進め、マネーコントロールを緩和する措置を摂らねばならないだろうと、専門家は指摘しています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/10/01/a1289317.html(中国語)
(翻訳/白白 ナレーター/根本 映像編集/李)